実は危険!?無借金経営の注意点

「無借金経営の会社は優良企業だ」「無借金経営の会社は安全だ」という感じで、会社を評価する際に、借金の有無で判断される方も多いかと思います。

そこで今日は会社経営にとって借金とは何かをお話していきたいと思います。

借金というと、どうしても良いイメージはありませんが、場合によっては積極的に借金をすべき場面もありますんので、説明をしていきます。

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無借金経営は実は危険

無借金経営とはどういう状態かというと、当然会社は誰からもお金を借りずに自力で営業活動をしているという事です。

無借金でいる理由は、企業ごとに異なると思います。

①資金が潤沢にあるので、必要ない
②潤沢ではないが、困ってはいない
③なんとか回っているので、あえて借金をする必要はない
④借入の手続きが煩雑でめんどくさい
⑤金融機関との関係性がめんどくさい

上記の内、①の場合は問題ないでしょう。
逆にそれ以外の場合に、危険な可能性があります。

無借金経営を他の例で例えると、自動車の任意保険に未加入状態という事です。

おそらく自動車に乗る方はほぼ全員、それなりのお金を払って任意保険に加入していますよね?なぜですか?

それは事故を起こしてしまったときに相手への賠償をしなければならず、それが自分の貯金ではどうにもできない可能性があるからです。

会社経営をしていく中での「事故=倒産」です。
ハッキリ言って日本全国どの会社も、よほど潤沢に資金を貯めこんでいない限り、1年後に存続している保証はありません。

にもかかわらず、②~⑤のような理由で無借金でいるという事は、任意保険未加入で自動車を走らせているのと同じと言えます。

②③に関しては、下手したら明日から売上が一切上がらない日が続く可能性だってあります。
2020年2月頃から猛威を振るっているCOVID-19(新型コロナウィルス感染症)による突然の営業停止でも多くの企業が予想しなかった売上減少だったでしょう。

こんな時に「借入をしていて余分に300万円があれば…」と思った企業も少なくないはずです。

④⑤に関しても、いきなり「困ったからお金を貸してくれ」と言ってきた会社に対して銀行は「どうぞどうぞ持って行ってください」と貸してくれるでしょうか?

通常新規での借り入れの場合、ゼロからの審査のため、融資実行までに1ヶ月程度はかかります。
しかし、いつも借入をして約束通りに返済してくれている企業の場合、信頼関係も築けているため早ければ1週間で融資が実行される事だってあります。

少しでもお金が早く欲しいといったときに、普段からの付き合いのある銀行はとても大切な存在です。

このように余分な借金をしておく・普段から返済実績を作り信頼関係を築くというのは、とても大切なことです。

もちろん借金をすれば利息を上乗せして返済しないといけませんが、万が一の時に備える保険料と思っておけば、高くないはずです。

借金による資金増加効果

借金は負のイメージが良いかもしれませんが、大きなプラスの力を生み出すこともできます。
借金をした場合と、借金をしなかった場合のシミュレーションをしてみましょう。

前提
・仕入代金は即座に支払うものとする
・売上代金は即座に現金回収できるものとする
・商品は必ず仕入れ値の2倍の値段で売れるものとする
・不良在庫は発生しないものとする

A店の場合
自己資金100万円で営業開始
1月 仕入100万円
   売上200万円

2月 仕入200万円
   売上400万円

3月 仕入400万円
   売上800万円

B店の場合
自己資金100万円 借入100万円で営業開始
返済は月々10万円とする
1月 仕入200万円
   売上400万円
   返済 10万円

2月 仕入390万円
   売上780万円
   返済 10万円

3月 仕入770万円
   売上1,540万円
   返済  10万円

借入をしなかったA店の3ヵ月後の残金は800万円、それに対して借入をしたB店は1,530万円の資金が手元に残ります。

もちろんこの後も返済は続きますし、仕入れたモノが毎月きれいに売り切れることも無いでしょうから、こんなにうまくはいきませんが、理論的には借金をした方がお金は早く増えるという事です。

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まとめ

企業活動をしていくうえで、借金をせずに自社の力のみでどんな場面も乗り切ることができる「無借金経営」は理想像です。

ただ理想であって、今やるべきことではない場合がほとんどです。

誰もが知るような超ビッグネームの企業でさえ、数千億円~数兆円の借り入れをしているのです。
もちろん、ただただ無意味に借り入れをしているわけではありません。

戦略的に借入をすることが大切です。

将来大きなお金を生み出す投資のための借入であったり、企業活動の安定化を図るための借り入れなど、意味のある借り入れを有効活用することで、企業の成長戦略に役立てましょう。

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